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トラウマを
「素早く」「徹底的に」処理する
新しいサイコセラピーを学ぶ!

【ブレインスポッティング】
公式Phase1トレーニング 開催

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2日間を通して行われるPhase1トレーニングです。ブレインスポッティングの基本的な3つの方法、そしてより複雑な状態の相談者に対してBSPを使うリソースモデルを、レクチャー・デモンストレーションを交えて習得します。

日程
2022年8月6〜7日(2日間のトレーニングです)
1・2日目:10:00〜17:00

受講料
80,000円 → [早割]75,000円

受講料(再受講)

40,000円 → [早割]37,500円
 
※早割は7月7日申込みまでの価格

定員
現地:30名
オンライン:60名

申込締切
2022年7月31日


国家資格「公認心理師」の誕生で、私たちは社会的·経済的に安定して心理的援助の職務を全うできるようになったのか?

「これで社会的·経済的にも安定して心理的援助の職務を全うできる」

心理職に携わる多くの人がそう思ったでしょうか。実は現状はその逆なのです。臨床心理士では約3割、他の職種も含まれる公認心理師でも約5割のみが常勤であることが調査で分かっています。

そしてその理由のおよそ半数が「雇用機会がない」(一般社団法人日本臨床心理士会,2020;一般社団法人公認心理師協会, 2021)といったものでした。おまけに仮に運よく常勤職を得られたとして、人生を充実させるために、仕事の満足感と同様に大事な賃金が低いことも分かっています。

現実を伝えると、彼らの最も平均的な年収は300-400万円です(2021)。これは公認心理師に限らず民間資格の代表格である臨床心理士にも言えることだ。彼らの月収は20-30万円が最も多いのです(一般社団法人日本臨床心理士会,2020)。

これを日本国における別の業種と比較したのが図1です。医師とは比較しないまでも、同じ対人援助職である看護師よりも大幅に低く、また日本国における平均年収よりも低いことも見て取れます。

少なくとも多くの心理職は「社会経済的に安定して心理的援助の職務に全うできる」状況にいないと言えるでしょう。

参考までに、心理学、臨床心理学の最先端である米国と比較をしてみます。米国では日本と状況は異なり、心理職の再分業化が進んでいるのが現状です。様々な分野ごと(精神保健や学校、家族、依存問題の)専門カウンセラー(30万人程度)、そして臨床心理士(10万人程度)の資格が各州に微妙に異なった基準で存在しています。そしてカウンセラーには修士号が、臨床心理士には博士号が要求されています。

収入が労働の全てではありませんが、社会経済的な立場を示し、実際の充実した人生を送る大きな要因であるため、ここでは彼らの収入を提示し、日本の心理職のそれと単純に比較してみます(図2)。

2020年の情報では、カウンセラーの収入の中央値は$48720(約600万円)臨床心理士にあたるクリニカル·サイコロジストでは$82180(約1000万円)です。この比較から何が分かるのでしょうか。それは日本の心理職の社会経済的立場の低さに他なりません。

なぜこういった事態に陥っているのでしょう。もちろん、心理職の手が届かない政治的な要因もあります。そうであろうとも、1つ言えることは、そもそも心理職の職務の中心である心理臨床の結果が、その時間や労力に見合わないからではないでしょうか。つまり、日本における心理臨床の効果が薄いからだと言っても良いかもしれません。

日本の心理職の社会経済的立場が低いのは、
日本における心理臨床の効果が薄いから。

心理臨床における効果研究は、主に欧米で実施されています。日本での臨床は、その欧米のデータを参考にして行われています。ほとんど効果研究がされていない中、臨床研究数の比較的多い認知行動療法において、国内で実施された臨床研究のメタ分析がなされています(佐藤,丹野,2012)。


しかし、その結果も鵜呑みにはできません。と言うのは、分析の結果は「欧米と同様に効果がある」でしたが、分析対象として取り上げられた12の研究のうち10の研究が比較試験ではなかったからです。つまり、プレとポストの比較のみで、各群への無作為割り付けも統制群との比較も行われていませんでした。

分析されている研究の多くで剰余変数の統制が十分でないため「日本における認知行動療法は効果がある」とはまだ言えないでしょう。


研究数の多い認知行動療法でさえ、日本の効果研究の現状はこの通りでありますから、その他のアプローチを用いる心理臨床の効果は未だ確認されていないと推測できます。つまり、日本においては、心理臨床の効果は経験的には実証されていないと言って良いでしょう。

では臨床ではどうでしょうか。先に挙げた認知行動療法の研究では、行われた時期から察して、研究で臨床した者が全て心理学の背景を持って十分に訓練を受けていたと思われます。しかし現状はどうでしょう。

公認心理師は(仮に先のメタ分析の結論を採用するとして)それらの研究に関与した心理士たちと同じような臨床力を持っているのでしょうか。

2021年の調査では、公認心理師資格保持者の中には、臨床心理の教育や経験がない者が一定数存在することが分かっています(図3で示しているよう、例えば教論免許を持っている者が3割程度存在しています)。そういった公認心理師は、経験や知識不足のため、十分に効果を出すことは困難であると考えられます。

そして効果を出せないというのは、教育や経験のない公認心理師だけに言えることでしょうか。教育が充実している、米国のカウンセラーやクリニカル·サイコロジストと同様の効果を、総じて言って、日本の心理職は出せるのでしょうか。その疑問に答える決定的な要因として、日本の心理職にとって最先端情報が欠如しているという事実が挙げられます。

アメリカ心理学協会では科学者-実践家モデルが推奨されていますが(APA, 2022)その中核が、実証が記録された論文を読みその知見を得ることです。日本ではどうでしょう。英語を読むことが出来ない心理職は、どうやって新しい科学的知見を参考に、自らの知識や技法を向上させればいいのでしょうか。

それに加え、技法の文化的適応の問題も無視できません。認知行動療法で言っても、言語に信仰をおく欧米文化で作られた言語中心の方法が、その傾向が薄い日本の文化で、同じ効果を出せるとは考え難いと言えます(Triandis & Gelfand, 2012)。

また、個を重視し自らの問題に対してより明確な認識がある欧米の来談者と、集団を重視し自らの問題への認識がより薄い日本人の来談者と、同じ効果が出せるのかどうかは、非常に疑わしいと言えましょう(Triandis & Gelfand, 2012)。

この辺りに、日本の心理職の社会経済的な地位の低さがあるのではないでしょうか。

つまり、教育や文化的な違い等の理由で、日本の心理職は、患者や来談者だけでなく、医師や医療機関の管理者たち、あるいは国の役人たちが期待する程の効果を出せていない可能性が濃厚です。そして心理職自身も、同様の認識を持っているのではないでしょうか。

心理学で有名な「自己充足的予言」により、心理職の低い社会経済的な地位は維持されているのとも言えます。これは簡単に打破できる問題ではありません。個人の問題だけではなく、複数の集団の問題であり、社会全体の問題でもあります。

ただ少なくとも個人が取り組み、個人の社会経済的な地位を高める解決策は存在します。

個人が取り組み、心理職個人の社会経済的な地位を高める解決策は存在します

心理臨床で今よりも大きな結果を残し、伴って職場での地位を高め、より多くの給料を得る術は存在するということです。それには、外的妥当性が高く臨床的実証があり、そして文化的適応が十分考慮された方法の学びが効果的でしょう。つまり、より幅広い(世界の)地域で臨床家に支持されており、そして日本文化において使われる方法論が確立している心理療法を学ぶということです。

その有力な1つにBrainspotting(ブレインスポッティング)が挙げられます。

ブレインスポッティングとは?


ブレンスポッティング(BSP)は、脳と身体と関係性に根差した新しいサイコセラピーです。EMDRのエキスパートであったDavid Grand博士によって精神分析、ソマティックエクスペリエンス、そしてEMDR等の影響を受けて2003年に米国で開発されました。

視野上に「ブレインスポット」と呼ばれるトラウマと関連した目の位置を特定し、フォーカスして処理を行うBSPは「見る位置によって感じ方が変わる」というキャッチフレーズで言い表されます。

その素早く高い効果から、BSPは北米・南米・欧州・豪州を含め、瞬く間に世界に広がり、そして日本、インドネシア、フィリピン含むアジアにも広がりつつあります。現在、世界中で10000人以上の臨床家によって学ばれています。

ブレインスポッティングの特徴


BSPの特徴はその速さ・効果の大きさです。それは1)癒しの処理が起こる枠組みを作り出すための関係性の重視、2)視野の中にトラウマと関連のある目の位置を特定しフォーカスして処理を起こす神経生物学の活用、そして3)これらが全て自然に起こるための不確定性原理の実践から生まれます。

「何も推測しない」態度から、相談者との関係性の同調を経て「安心・安全」の空間を作り出し、そこにブレインスポットを特定することを含め、神経生物学的な同調をすることで、相談者の脳が集中的なトラウマ処理を起こす枠組み(フレーム)が生まれます。これは、プロトコルに沿うのではなく「全ては不確定である」という態度を受け入れ「今この瞬間」に沿っていくことで実現します。

ブレインスポッティングの理論

BSPは神経生物学的な仮説に基づいています。ブレインスポットにアクセスすることで皮質下の活性化、また同時に身体と感情体験を抑制する無顆粒層を含む新皮質の活性化が起こることで、問題にフォーカスした高い活性化状態において身体の抑制機能を働かせ「終わっていなかったトラウマ反応を完了」させ、トラウマの影響を取り除きます。

無限大の神経の結合が人間には存在するという事実から「癒しの本質は来談者の脳にある」と仮定し、それを唯一の癒しの拠り所として信頼します。セラピストが先に立って導くのではなく、むしろ、尾が頭に必ずついていく「彗星の尾」のようになって、徹底的に来談者の処理に寄り添っていきます。それにより、来談者が生存するための本来の力を引き出し、問題の解決へと誘います。

ブレインスポッティングのエビデンス

BSPの臨床試験は始まったばかりで、十分な数のエビデンスはまだありません。ドイツでBSPの予備調査が公刊され、また数年内にスペインで、BSPの比較調査の公刊が決まっています。2つの調査はBSPが高く効果のある方法であることを示しています。

また一般にすでに公開されている根拠として、2012年に起きたアメリカ銃乱射事件の被害者ケアに関する調査結果が公開されています。乱射事件が起きたサンディ・フックのコミュニティーを対象に調査が行われた結果、BSPはソマティックエクスペリエンシング(SE)やEMDRと同様かそれ以上に効果があると感じられたということが報告されました。

始まったばかりのこれらの研究や調査から、BSPは今後十分なエビデンスを積み重ねていく潜在的可能性があると言えるでしょう。

ブレインスポッティングに関するQ&A

  • Q:BSPでは道具を使いますか?

    A:たいていの場合は、指示棒、そしてバイオラテラルCDという特別な音楽を用います。また視野を制限するためのゴーグルを使う場合もあります。

  • Q:BSPの対象疾患はどういったものでしょうか?

    A:Phase1トレーニングで習得する3つの方法と態度の深い理解があれば、たいていの状態の相談者に使用することが出来ますが、習熟度により異なります。DID(解離性同一性障害)等の重篤な状態に対しては、それなりの経験と理解度が不可欠になります。


  • Q:BSPは安全ですか?

    A:脳の自然な処理能力を拠り所にするので、侵襲性は高くはありません。一方で、その処理自体に反応する相談者に対しては、十分な心理教育が必要となります。

  • Q:BSPにはプロトコルがないので、いつ何をして良いか分からず不安です。どうすればよいでしょうか?

    A:BSPにはセットアップという手順があります。それは状況によっては省いたり、順番を変えたりしても良い、BSP臨床における柔軟なガイドラインです。プロトコルに沿うことは、その場の状況に柔軟に対応できるセラピストの能力を妨げ、その結果相談者が十分に安心してトラウマの処理を行うことが出来なくなる場合もあります。練習を重ねてBSPのセットアップとそれまでの経験や知識を統合できるようになると、不安なくBSPを使えるようになります。

  • Q:BSPは統合的モデルであると習いました。どういう意味でしょうか?

    A:BSPは開かれたモデルです。BSPはセラピスト自身の経験や知識を殺すことがないまでか、十分に活用できるし、するべきだし、することでより一層効果が増す方法です。経験や知識とBSPのセットアップを統合し、自分らしさを出せるBSPの臨床を作り上げていくことが可能です。

  • Q:BSPではどんなトレーニングを受けられますか?

    A:BSPの基本3技法を学ぶPhase1、更なる3つの方法と枠組みの調整について習得出来るPhase2、3つの高度な方法とパフォーマンス向上の技術が学べるPhase3、開発者David Grand博士が臨床で行う「フリースタイル」を学ぶマスター・クラス、そして参加者全員がセラピストとクライアントをDavid Grand博士の目の前で行い指導を受けるインテンシブ、の5つのトレーニングが提供されています。
  • Q:臨床心理士研修ポイントの対象になりますか?

    A:本トレーニングは、(公財)日本臨床心理士資格認定協会の研修ポイントの対象となるように申請予定です。しかし、システム上、ポイントが認められるかどうかは、研修終了後に決定します。よって、現時点では、認められることが確定しているわけでないことをご了承ください。

    研修ポイントご希望の方は、研修当日、会場受付のリストに、臨床心理士登録番号を必ずご記入ください。確定した場合、後日メールにてお知らせいたします。ポイントが認められた場合、後日、皆様が日本臨床心理士資格認定協会に提出されるポイント申請書類に、当トレーニング終了後にお渡しする受講証明書を添付してください。

  • Q:オンラインでの参加はどのようにすれば良いですか?

    A:オンラインでの参加は ZOOM というプログラムを使用します。予めダウンロード(無料)/インストールして頂ければ、インターネット接続の環境下で、パソコンやモバイルにて受講することが可能です。※トレーニングのプログラムに実習が含まれており、オンラインでの参加の場合、ビデオとマイクの使用が必須になります。
  • Q:BSPでは道具を使いますか?

    A:たいていの場合は、指示棒、そしてバイオラテラルCDという特別な音楽を用います。また視野を制限するためのゴーグルを使う場合もあります。

トレーニングについて


3日間を通して行われるオンラインPhase1トレーニングでは、BSPの「3本の脚」と言われる3つの基本的な方法を習得します。レクチャーとトレーナーによるデモンストレーション、そして現地・オンライン共に「実習」による体験的学習をご提供します。

3つの方法以外に、BSPの臨床哲学である不確定性原理、実践の枠組みとなる二重同調、そしてBSPの脳神経学的な仮説について学びます。BSPの態度を身に付けることで、3つの方法も真の力を発揮する強力なツールとなります。またBSPのトラウマについての理論や重篤な状態のクライアントに対する「リソースモデル」を習得します。

また質疑応答の時間を十分にとり、レクチャーやデモンストレーションから生まれる疑問について、議論をすることで、参加者の方それぞれのニーズに応えるトレーニングを計画しています。

トレーニング内容


レクチャー・デモンストレーション・実習を通じてBSPを習得します。
1日目
視野上にトラウマを見つける最も基本的な技法、アウトサイド・ウインドウBSP

来談者のフェルトセンスからトラウマを視野上に見つけるインサイド・ウインドウBSP
2日目
来談者が見つめる場所からトラウマを見つけるゲイズスポッティング

複雑な問題を抱える来談者の援助としてBSPを活用するリソースモデル
2日目
来談者が見つめる場所からトラウマを見つけるゲイズスポッティング

複雑な問題を抱える来談者の援助としてBSPを活用するリソースモデル

講師

鈴木孝信 Ph.D.(カウンセラー教育学博士)
Takanobu SUZUKI


BSP開発者David Grand博士から直接指導を繰り返し受けている日本で唯一の国際BSPトレーナー。

Grand博士の片腕として、アジアにおけるBSPの普及を任されており、フィリピンにおける人道的活動としてのPhase1トレーニングも実施。精力的にBSP理論の発展にも関与。BSPのより深い理解のためにマインドフルネスの指導にもあたっている。定期的に勉強会を主催しセラピストのBSP理解促進、技術の向上のための活動を行っている。またBSPの個人コンサルテーションも実施。米国の大学で修士の学生にセラピーの基本であるカウンセリグを指導している。「ブレインスポッティング」(星和書店)共訳。「マインドフルネスのはじめ方」(金剛出版)翻訳。

公認心理師/杏林大学/ブレインスポッティング国際トレーナー

ブログ

ブレインスポッティング 公式Phase1トレーニング

実施日 2022年8月6日、7日(2日間に渡るトレーニングです)

時間
  • 10:00〜17:00
会場
  • 名古屋都市センター(愛知県)+online
内容
  • 1日目 アウトサイド・ウインドウBSP
  • 2日目 ゲイズ・スポッティング/リソースモデル
※スケジュールは進行具合で変更することもあります
定員
  • 会場:**名
  • オンライン:60名
オンラインでの参加にはzoomプログラム(無料)、ビデオ、マイクが必要です。
受講料 《[早割](早期申込み):~7月7日まで》

  • 受講:75,000円
  • 再受講:37,500円
《通常申込み:〜7月31日まで》

  • 受講:80,000円
  • 再受講:40,000円
キャンセルポリシー キャンセルによるご返金は以下の通りになります。
  • 7月16〜22日(75%)
  • 7月23〜29日(50%)
  • 7月30〜8月5日(25%)
  • 当日(0%)
上記金額から振り込み手数料を差し引いた額をご返金します
受講資格
  • 臨床心理士
  • 公認心理師(臨床心理系の大学院を卒業)
  • 医師
  • 臨床心理系大学院に通う修士/博士課程の学生(指導教官の推薦状の提出を義務付けます)
講師 鈴木孝信(国際BSPトレーナー)
主催      
ブレインスポッティグ・トレーニング・インスティチュート 日本
協力 Brainspotting training Inc.
会場
  • 名古屋都市センター(愛知県)+online

現地会場

名古屋都市センター

鉄道:JR・名鉄・地下鉄「金山」駅南口すぐ
車:名古屋駅より 約15分/名古屋高速道路「東別院」出口より 約5分

アクセス

オンラインでのトレーニング参加について
参加には ZOOM(無料)プログラム、ビデオ、マイクが必要です